Vim(ヴィム)に関する一般情報

テキストエディタとは、文章(テキスト)を編集するためのアプリケーションです。今回ご紹介するVim(ヴィム)は、数あるテキストエディタの中でも、特にプログラマーに人気のアプリケーションです。複数のモードとコマンドを組み合わせて、すべてのテキスト編集操作をキーボードのみで行えるように設計されているため、一度コマンドを覚えてしまうと、他のアプリケーションとは比べ物にならない程素早く操作することが可能になります。

Vimの開発

Vimは、1988年にオランダ人のプログラマーBram MoolenaarによってAmiga(1985年にコモドールより発売されたパーソナルコンピューター)向けに開発されたアプリケーションです。1991年の最初のパブリックリリース時点では、「Vim」という名前は「Vi IMitation」の頭字語でしたが、1993年後半に「 ViIMproved」に変更されました。Windowsを含む他の環境にも移植され、特にUnix系オペレーティングシステム で広く使用されるテキストエディタとなりました。

Vimの魅力

Vimはキーボードのみで操作することを前提としているため、キーボード上ですべての操作が可能です。また、高度なカスタマイズが可能で、状況に応じてモードを使い分けることでテキストを編集し、小さなコマンドの組み合わせを作って多種多様な機能を動作させることができます。一通りのテキスト編集作業ができるようになるまで操作に慣れが必要ですが、一旦慣れてしまえば素早いテキスト編集が可能となるので、Vimを好んで使用するユーザーも多数います。Vimの機能と併せて、プログラムコードやシステム設定ファイルを編集できるので、特にプログラマーやシステム管理者に愛用されています。

Vimの使い方

Ubuntu Linux というオペレーティングシステムをインストールしているコンピューターでVimに遭遇されることが多いと思います。RHELといったLinuxの他のバリエーションに最近遭遇された場合、それを定期的に使用される場合は特に、Vimのリフレッシャーが必要になるでしょう。

NanoやShellのような単純なインターフェイスのテキストエディターとは異なり、Vimはかなり複雑なインターフェイスを有しており、それには集中した知識が必要となります。Nanoはコンソールベースではなく、良質で使いやすいメニューを提供します。また、それは、Windowsのグラフィックのテキストエディタ―で使用されているものと似ています。

もし初めてVIMを利用される場合、そのクールで素晴らしい見かけに驚かれることでしょう。そして、それについて深く知れば知るほど興味がわくことになるでしょう。ただし、テキストエディターの一見複雑なインターフェイスに恐れを抱くかもしれません。一旦それに慣れてしまうと、そのパワフルで素晴らしいエディター機能に魅了されることになるでしょう。

ここでは、Linux システムにおけるVimを使用するためのガイドを順序を追って説明していきます。私どもの目的はあなたを専門家にすることではありませんが、少なくともエディターの基礎について理解を深め、その他はご自分で必要に応じて探っていかれることを期待しています。

コンソールウィンドウを開けて下さい。

Vimに取り掛かる前に、少し準備作業をする必要があります。Linux システムをインストールしたコンピューターから、コンソールターミナルを開いて下さい。ただし、VimはmacOSでも利用することができます。

ターミナルウインドウを開いたら、Isコマンドを入力して現在のディレクトリーのリストに進んで下さい。ディレクトリーにて、”mkdir Tutorial”と入力すると、Tutorialの名前で新しいディレクトリーが作成されます。このディレクトリーの内部に入るために、cd Tutorialと入力すると、エディターは使用準備が整います。

Vimファイルを作成し閉じて下さい。

初めてVIMをお使いになる場合、現存するファイルを変更してぐちゃぐちゃにしてしまうのではないかという心配をされるかもしれません。基本的に、幾つかのコンピューターでは、現存するデータファイルを修正することにより、作業をするよう要求する場合もあります。

同じ基本コマンドを使ってVimファイルを作成又は開くことは簡単です。Vimでのファイル名は、あなたがご自分のファイルを作成又は変更しようとしている場所にて、目的のファイルを表示します。例えば、HeyJapan.javaの名前でファイルを作成するには、vim HeyJapan.java と入力して下さい。

理解して頂く必要のあるVimの最も重要な概念は、それには多様なモードがあるということです。ここでは、基本的且つよく使用される3つのみについて概要を説明します。

1.通常モード

これはVimのデフォルトモードです。移動と簡単なタスクを編集するために使用されます。

2.インターネットモード

このモードは通常モードのさらなる進化型です。これはテキストを明確に挿入したり修正する際に使用されます。

3.コマンドラインモード

コマンドラインは基礎Vimモードでもあります。これは、閉じたり、保存したり、ページ間を移動するといった簡単なオペレーションで使用されます。

付け加えると、Vimには、Exモード、ビジュアルモード、セレクトモードなど、もう少し幾つかのモードがあります。それらについてはここでは詳しく触れません。オペレーションの際、通常モードを保つよう常に心掛けて下さい。

もしご自分がどのモードを使っているのか不確かな場合、エスケープボタンを押してみて下さい。エスケープボタンを押すと、自動的にモードがデフォルトの通常モードに戻ります。

また、通常モードを使っている場合にコマンドラインモードに切り替えたいと思った場合、コロンボタンを押すと、自動的に切替が行われます。

ただし、vimを保存しないでやめたい場合、コロン、qそしてエクスクラメーションマーク(!)をクリックして下さい。簡単に申し上げると、あなたが行った変更の全てを無視し破棄するということになります。

vim修正の作成とその保存

もしVimでご自分のファイルの変更や保存をされたい場合、以下の簡単な順序に従って行うことができます。第一に、vimと入力し、次に使用したファイル名を入力することによりファイルを再び開き、エンターキーを押して下さい。ファイルが開いたら、エスケープキーを押して、通常モードになっていることを確かめて下さい。そして、Iという文字ボタンを押してモードを挿入に切り替えて下さい。

挿入モードでのみ、ファイルに変更を加えることができます。このモードに入ると、INSERTの文字ラベルを画面左下で確認することができます。ご自分のjavaコードを入力し、ファイルを保存して下さい。そして、エスケープを押して、コマンドラインモードに切り替え、wqと入力してファイルを保存して下さい。